どんなに安産でも、生まれた赤ちゃんがどんなに寝る子だったとしても、もし周りに共同で育児をする環境が整っていない場合、産後すぐに始まる孤独なワンオペ子育て(=孤育て)は誰でも大変です。

私は一人目が生まれたあと、知り合いもいない東京での孤独な子育てで、今から思うと産後クライシス気味だったのかなと振り返ります。そんな方を一人でも減らしたいと思い、育休中の保育園について書きたいと思います。
なぜ育休中に保育園なのか、2つのシチュエーションと、何が良いのかをまとめてみました。
①二人目以降のお子さんを妊娠したとき
②一人目(初産)のお子さんまたは下のお子さん
① 二人目以降の場合
二人目以降のお子さんを妊娠したとき、お住まいの自治体によりますが、多くの自治体は上にお子さんがいる方が妊娠した場合、現在の妊娠中に仕事をしていれば、上のお子さんを保育園に預けることができます。

上の子の育休明けで保育園に入り、仕事に復帰します。のちに妊娠が発覚し、そのまま妊娠中から二人目産休⇒出産⇒二人目の育休開始となり、この間も上の子はそのまま保育園に預けられます。(ただ認可園のルールはお住まいの自治体によります。退園になる自治体もあるそうです。全国統一で改善してほしいです涙)
上の子がまだ保育園年齢のうちは、二人目を考えるなら、上の子には保育園に入ってもらっていたほうが断然!良いです!そのほうが!上の子も健やかに!成長できます!!
そしてここからは、私が実際に預けた手順をご案内します。
会社復帰に有給を使う
私は二人目を妊娠したのが、一人目の育休中でした。復帰をしても、産休までほんの数か月。会社と相談して、そのまま職場には戻らないで、書面上、復帰しました。
書面上とは、上の子の育休が終わった段階で、有給が発生しているので(※育休中も勤続年数に応じて有給は発生します)その有給を使います。

年次有給休暇は労働基準法第39条で定められた法律で、育児休業期間(所定休日等は省く)は出勤日として計算します。
画像のグラフは厚生労働省サイトより
復帰証明書を発行
それから、お住いの自治体に復帰証明書を提出する必要があります。
私の自治体は、備考欄に「〇月〇日から有給で復帰」と書くよう言われました。会社の方にお願してそのように証明書を発行してもらいました。
その後は時短勤務、部署移動、在宅勤務、欠勤など
有給は最長40日になるので、下の子の産休に入ることができる出産予定日6週間前の日よりも早く使い切ってしまう場合、出勤する必要があります。
妊娠しながら、通常通り出勤ができるなら、それが一番ですが、上の子も抱えながらの妊娠はかなりきついです。なのでだいたいの場合、時短勤務で復帰するのではないでしょうか。
時短勤務
時短勤務の問題点は、短い時間内で仕事を進めなければならず、思うようにいかなかったり、上の子の保育園からの呼び出し(熱が37.5度以上だとお迎えをお願いされる。そしてそこから最低24時間は登園ができないため、最低でもその間は出勤できなくなる)などがあり、仕事に支障があります。子育てを実際にしている人が多い職場なら理解は得られるかもしれませんが、実際は社内で白い目で見られがちで、協力者がなかなか得られず難しいことも・・・。

部署移動など
妊娠前は運転や体を使うような仕事をしていた方の場合、本人から申し出があれば、会社は軽易(けいい)な仕事内容に変更をする必要があります。これは法律で定められています。
配置転換や部署移動などで仕事内容が変われば働き続けられる場合は良いと思います。
在宅勤務や時差出勤など
通勤がつらいという場合、やはり本人から申し出があれば、会社は努力義務があります。しかし、これについてはあくまで努力義務です。私もコロナ前の妊娠中、在宅勤務を承認してもらった経緯があります。

ただ、後から振り返ると、在宅勤務や時短勤務をするくらいなら、いっそ休んでおけばよかったと一人目の時に後悔した記憶が・・・。そのため、私は二人目は欠勤しました。
欠勤
私も妊娠する前は「欠勤だけは避けなければ!」と休まず働いていましたが、もう妊娠という人生最大の体調最優先のときに、天秤にかけたら、欠勤を選んでいる自分がいました。難しい問題ですが・・・。
妊娠している本人が、妊娠を理由に仕事を休みたいと申し出があれば、会社は認めなければいけません。女性は法律で守られています。なので、復帰したら貢献するという気持ちで潔く欠勤を選択するのも手です。
そしておかしな話ですが、時短勤務で頑張って働くと、二人目の育休手当が減ることが多い(一人目のときと比べて勤務時間が短い場合)です。欠勤して休んでしまう場合、計算方法が細かいのですが(実際の出産日に影響される)、一人目と手当てが同じになることが多く正直お得です。

こうして無事に「上の子保育園+下の子を妊娠・出産」が可能になります。
では、ここからは初産の場合(一人目)と下の子の」保育園についてお話したいと思います。
②一人目(初産)のお子さんまたは下のお子さん
下の子(または初産)の産後いつから保育園を利用したいのかを考えます。ここでの考え方は「仕事に復帰」ではありません。あくまで「保育園にこどもを預けたいと思う時期」のことです。

個人差はありますが私の場合、産後すぐから数ヶ月は、産褥入院や、家事代行に頼って乗り切りました。そして産後半年くらいから「子供を預かって欲しい」と思うようになり、どうしても大変なときはベビーシッターを頼んでいましたが、安くても2,000円前後/1時間というお値段。もっと預かってもらいたい。と思っていましたが、保育園の情報が本当にありませんでした。そしてそこからたくさん探しました。
保育園の見学は、妊娠中がおすすめです。安静指示など出ていなければ、体調が良いときに、通える範囲の保育園に問い合わせをして、見学に行くことをお勧めします。百聞は一見にしかずです。
保育園見学についてはこちらの記事で詳しくポイントを書いています
保育園の種類について
保育園の種類は大きく分けて、認可保育園とそれ以外です。
まずあまり細かく考えずに種類は大きく分けて、認可保育園とそれ以外と考えます。
仕事復帰する場合は、認可保育園もそれ以外も全て利用することができます。ご自身の希望に沿った選択で選ぶことができます。(注意:ただし、空きがある前提です。以前話題になった「保育園落ちた日本死ね!!!」は空きがないために、入りたいのに保育園に預けられないので働けないという問題です)

仕事復帰をしていない育休中や、または退職して無職の場合に預けたい場合、自治体が認めてくれる事情がない限り、他を探さなければいけません。
つまり、自治体の認めがなくても預けられる保育園を探します。以下の選択肢があります。
- 一時保育
- 認可外保育園
一時保育
居住の自治体(市区町村など)が行っているもの、私立の保育園が独自に行っているものなどがあります。
いずれも自治体の保育の必要性はなくても利用できます。
詳しくはこちらの記事に掲載していますのでご覧ください
認可外保育園
認可保育園ではない保育園は全て認可外保育園です。その中でいくつか種類があり、呼び方が異なります。
- 認証保育園
- 企業主導型保育園
- 認可外事業所内保育施設
- ベビーホテル
などです。
通える範囲で上記のような認可外があれば、思い切って預けることをおススメします。
こちらの記事でも紹介しています
費用は多少かかります。都内在住のあくまで私調べですが、だいたい月1.5万円~9万円で週数日からフルで5-6日預かってもらえます。コストはかかります。なので、もったいないと思うか、家族や自分の健康や時間確保の投資と考え預けるか、そのあたりはよく家族で話し合ってください。
育休中に保育園に預けるのは良いことずくし
私は一人目育休中、1歳になるときに認可保育園に落ちた(厳密にはまだ心身ともしんどくて、復帰が考えられなかった)ため、こどもが1歳の頃から企業主導型保育園を利用して預けていました。
基本的に「働いている親が利用できるのが保育園なのに、育休中に保育園を利用するなんて!!」とお怒りを受けそうですが、良いんです。特に私が預けた企業主導型の保育園では、見学に行った際に「育休中の方もご利用いただけますよ」とオープンにおっしゃっていました。ありがたい。

こどもの慣らし保育に集中できる
育休中でまだ仕事復帰をしていないため、発熱や体調の変化で急なお呼び出しがあっても、イラつきません。じっくりこどもの保育園生活に慣れるための期間に向き合えます。

通常、慣らし保育期間は、出勤日数や出勤時間が短いため、ノーワーク・ノーペイが原則の会社であれば(ほとんどの会社がそうだと思います)社会保険料は満額徴収される期間なので、金銭的に「わたし何のために働いているんだろう?」となりやすい(現実問題制度がおかしい)のですが、それを心配する必要がなく、こどもが保育園に慣れた時点で、会社にスムーズに復帰できるので、とてもおすすめです。
親の勤務が育休を継続してできる
育休を継続しながら、出勤することができます。これは、一時的・臨時的に限りますが、就労が月10日(10日を超える場合は80時間)以下であれば、育児休業給付金が支給されます。
細かい要件はこちらに書かれています。
要は復帰明けの慣らし勤務のためには支給はされませんが、突発的な人員不足などの事態での出勤の場合、育休手当ももらい、給与も発生します。
なので、会社に「育休中の身ではありますが、もしもの時は預け先があるので、呼んでください!」と言えます。
このハイブリッド型育休の何が良いかというと、社会保険料は育休中なので免除になります。

育休中にこういった突発的な仕事で勤務ができれば、会社の信頼を得られ、存在も忘れ去られる?!こともなく、その後の復帰もスムーズにすすむと思います。
こういった働き方は、育休終了が前提の認可保育園ではできません。これが認可外保育園の良いところです。
育休中は復帰しなくてもよい
そもそも認可外は要件が就労以外で利用ができるので、復帰しなくても預けられます。育休を最大限利用することも可能です。そのあたりはご自身の体調や金銭的な面を考慮して、いつ復帰するか決定すればよいと思います。
ただし、企業主導型は育休中は制限なく利用できますが、終了する2年(またはそれ以上の会社規定の年数)以降は復帰が必要になります。
育休中に積極的に保育園利用を
私は、保育園に預けるのは、仕事に復帰するタイミングといった仕事基準ではなく、親基準が理想だと思います。親が限界を感じる前に積極的に預けてほしいと思っています。
「保育園に預けるなんてかわいそう」という人がいたら、上記のような良さがあることをお伝えしてください。また、何より子供が規則正しく、栄養士さんが考えてくれた献立の給食を食べられて、保育のプロである保育士さんにみてもらうことができます。これぞまさに子育ての共同作業。

同年代の他のお子さんと遊べて、社会性も身につきます。クリスマスやハロウィンなどの季節イベントも体験させてくれる。最高じゃないですか!私のような子育て初めてのこども苦手なワンオペママに一人で育てられるより、子どもも楽しいと思います!

もちろん!こども大好き!24時間一緒にいたい!大丈夫!という方は保育園に預けなくてもOK!ぜひご自身に合った形がみつかりますように。

保育園義務教育化
現在は3歳から保育園無償化ですが、どこか「こどもを預けるのは3歳からというような無言の圧」を感じてなりません。
しかし、大変なのは産後すぐの0歳や妊娠中の上の子です。

保育園の記事を書くにあたり、いくつか参考にした本があります。古市さん著書『保育園義務教育化』は大変参考になりました。(テレビで見る印象と全然違います!)

2015年と少し前の本ですが、正直言ってこの本の頃から保育園の状況は変わっていません・・・。(待機児童問題は子供の数が毎年減少しているので、一見改善したようにみえている)
子育てしながら仕事をすることと、社会のルールがまだまだ追い付いていない状況です。
誰でも預けたいときに、預けたい園に預けられる世の中になってほしいと切に願います。

以上育休中の保育園利用についてでした。現在退職していて、お仕事をしていない方も認可外保育園に預けることが可能です。こちらの記事でご紹介しています
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